中学受験をさせてみよう。しかし、どのように学校を選べばいいのだろう、選んだ学校の方針に合わなかったらどうしよう、といった不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。
志望校を選ぶ際には、押さえておくべきポイントがあります。
本記事では、志望校を選ぶ知識として、6つのポイントをご紹介します。
通学時間
通学時間は非常に大切な事です。一般的には自宅から1時間~1時間半くらいがベストです。
男子校?女子校?共学校?
いわゆる有名伝統校といわれる学校には男子校、女子校が多く、・共学校も、それぞれその学校で特徴が違います。少子化の影響もあり男子校・女子校は毎年減少傾向にあります。男子校や女子校にするか、共学校にするかで悩まれるご家庭も少なくありません。それぞれに良さがあり、男子校・女子校ならではの楽しさや、共学校でなければ味わえないいいところもたくさんあります。一概に男子校・女子校だから、共学校だからと考えすぎず、学校と本人の相性を一番に考えることが重要です。
一般的に言われる事ですが、男子校・女子校は、異性の目を気にせず生活できることによって、本当の自分を出せるといわれます。しかし、最も多感な思春期の6年間を異性との交流が少なくなり、異性間のコミュニケーション能力不足になりやすいといわれます。共学校は、思春期の多感な時期に、男女区別なくコミュニケーションが取れます。男女の物事の考え方の違いや価値観の違いを学ぶ事は将来的にも大切なことですが、異性がいると意識してしまい自分を出しづらいということがあるかもしれません。
大学附属校?中高一貫進学校?
コロナ禍でますます人気となった大学附属校ですが、同じレベルであっても大学附属校か中高一貫校で今後の学習が大きく変わります。
例えば、関関同立や近畿大学の附属中学に入学する生徒の多くは、高校受験も大学受験もなく大学へそのまま進学します。一方、附属校ではない一般の中高一貫校だと、当然6年後には大学受験をしなければなりません。高校になると大学受験に向けての指導もしっかりとしてくれます。また周囲の友達も大学受験をしますので、自然と受験モードに入ります。その点、附属校であれば受験がない分のんびりしています。つまり、定期テストである程度の成績を取り、学校が提示する資格(英検準2級や2級)を習得すれば、大学には推薦で入学できます(ただし、希望の学部学科への進学は成績次第)。
学校の歴史と宗教
ほとんどの私立校は、仏教系、カトリック、プロテスタント系などの考えや学校の設立背景、歴史などによって各学校特色ある教育を行っています。例えば、カトリック、プロテスタントなどの学校であれば、聖書の時間や礼拝があったりします。仏教の学校は、入学式で数珠をもらったり、行事やことあるごとに説法を聞いたりします。思春期の6年間ですから、日々の教育の中から、お子様の中に無意識に根付いていくことになります。
教育方針(管理型or自主性尊重型)
大きく2つに分けると「新興校」と「伝統校」に分けられます。新興校といわれる学校はキッチリ管理する学校が多く、伝統校といわれる学校は生徒の自主性を重んじた自由度の高い学校が多いです。このようなことは、実際に学校見学に参加するとどんな学校か分かりやすいです。例えば、共学校に多いのが、比較的校則がゆるく生徒達の自主性を重んじ、体育祭、文化祭などの学校行事を生徒主体で運営させていたり、学校説明会も積極的に在校生に案内をさせています。最近の傾向として「生徒主体」の学校が人気なので、元々管理型だった学校も生徒主体へシフトチェンジしようとしています。逆に、男子校や女子校などでは「規律を重んじる事」「伝統を守る事」がその学校のステータスとなっている事もあります。
学校レベルと合格実績
私立の進学校の場合、国公立大への合格数が学校の成績表のようになっています。ですから、国立大〇名というのを確認すればよいと思います。その際に、卒業人数をあわせて確認してみてください。卒業人数が少なくて、多くの合格数であれば実績としては良いということになります。また、中学受験では合格しやすいけれども高校受験になるとレベルが上がっている学校が多数あります。そのあたりもよく調べておくことをお勧めします。
おわりに
本記事では、志望校を選ぶ基礎知識として、6つのポイントをご紹介しました。
学校は、最も多感な時期を過ごすことになる場所なので、よく見極めて学校選びを行ってほしいと思います。
志望校選びは、「必ず重視したいこと」「あまり気にならないこと」など様々な観点から優先順位をつけたり、ご家庭やお子様自身が大切にしたい項目を絞っていくと、少しずつと明確になってきます。